劇薬投入

 都会の高校に転校して来た丹羽真が叔母である藤和女々のお宅にお世話になることになる。叔母の一人暮らしだと聞いていた家には、何故か布団ですまきになって生活する娘、藤和エリオがいた。自分は宇宙人である!とのたまうエリオに困惑する真は、青春ぽさを評価する自分基準の青春ポイントが彼女により低下する気配を感じる。だが、転校先の高校では早速、御船流子と前川さんという二人の女子と知り合い、青春ポイントの高騰に期待を感じさせる展開も待っていた。

 布団に引きこもる従妹のエリオを適当に引っ張りまわしつつ、クラスメイトからほのぼの分などを補給して、自分の生活環境を改善していくのが真のミッション。クラスメイトや叔母を使って、明るく軽く回していくのだが、エリオが意外に重たいので、若干空回りしている様な感じも受ける。
 また、言い回しの誤用や、九版にもなって誤植が多いのは結構気になった。

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入間人間作品の書評