2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

アニスとマリエル

アニスの下に、クールデール卿と名乗る白蛇みたいな竜が、教育係として派遣されてきます。そして時を同じくして、召喚者を狩る傭兵団の存在も明らかになります。この傭兵団は、どうやらシドと何か因縁があるみたい。 傭兵団を捕まえる助力を得るために、シド…

学校から外へ

東条との勝負も決着。幕間に邦枝葵メガネバージョンとのストーリー。そしてまた新たな展開へ。 bk1 amazon 田村隆平作品の書評

イメージする思春期の少女

不老の呪いを持つ火の魔導師シドは、古い知り合いのシスターポーラから、アニスという少女を預けられる。彼女は水の魔導師セイに狙われているらしい。 シドの下で暮らすようになったアニスだが、シドは人との接し方がぶっきら棒だし、アニスは意地っ張りです…

真中視点の物語

西条はサポートに回ることが多くなってきて、真中視点で物語が展開するようになってきている。テーマも、西条の超人的活躍から周囲で成長する医師・看護師たちという風に移り変わっている。元々、命を救う無限の樹形図というのが主題だったから、ある意味こ…

シェルティスを縛る二律背反

正護士になるためには候補生3人以上で部隊を組んで任務をこなすことが必要だが、候補生たちから敬遠されるシェルティスには、個人的な実力はあっても仲間を募ることが出来ない。前回の事件で仲間となったモニカと部隊を作ることになり、必要なメンバーはあ…

周辺から描く攻略対象

夏休みも後半に入り、田舎を訪れた桂馬。そこでエルシーが遭遇する、お化けの駆け魂が潜む心のスキマ。そして、ラーメン屋の上村スミレのストーリー。これまでに多かった1対1の攻略というよりは、攻略対象の周辺を描き込んで本人を語るという感じの、少し…

セリフが多い

フラスコ計画の本拠地に視察に出向く生徒会一行。フロアを一つ下るたびに、強敵が出現する。 マンガなのだけれど、原作者の作風を反映してか、セリフの分量がすごく多い。今回は説明が多いから特にそう感じる。そういう意味で言うと、全頁イラスト付きのライ…

賢木先生の活躍

チルドレンが小学生の時と変わらない態度でいようと務める皆本に対して、中学生になってどんどん変わっていくチルドレンの行動や想いを反映するためか、物語中における賢木の重要性がどんどん増している感じがします。優等生っぽくて硬くなりがちな皆本のペ…

しのぎを削る

丸尾栄一郎プロへの道の最初の関門である神奈川県ジュニアテニス大会が開幕する。順調に1回戦を突破したエーちゃんの前に立ちふさがるのは、第3シードの宮川だ。徹底的に自分のテニスを磨き上げてきた宮川に、昨年のデータは、エーちゃんの新しいテニスは…

がんばった結果の苦しさ

「最高神のちから」を持ったまま、ふつうの女子高生として生きようとがんばるささみさん。でも、それは彼女の願いをかなえる方向で、周辺を勝手に改変するように動くので、思うようになるがゆえに思うままになりません。 そして、何となくうまくいっていたさ…

砂漠での鯨捕りと世界の秘密

壮大な物語の第一章という印象を受けた。 理由は未だ明らかにされていないが、地球を旅立った一部の人類は、地球型惑星を発見し移住した。それから千年、その惑星テラの先住民であるテラナーと、移民してきた人類は、色々とトラブルを起こしながらも、基本的…

戦争経済が成立した世界

同名ゲームのノベライズであり、単体で読めるSF小説となるように書かれている。このため、世界観や背景の説明も加えられており、ゲームをやったことのない読者(ボクの様な)に親切な設計になっていて、おおよその事情は理解できるのだけれど、やはり色々…

最後のおまけ

DVDやゲーム、グッズなどの特典だった掌編・短編9本と、書き下ろし1本で構成されている。再録された作品は、発表時の都合で書かれたものなので設定がバラバラだったりするのだけれど、最後に作者解説があるので、不明点も補足されている。また、変わり種とし…

向かい合う、立ち向かう

一巻に比べればハチャメチャさの度合いは下がり、さくら荘の人々の活躍とか悩みを知った上での空太の行動が中心になっている。彼は他の人に比べれば普通の人なので、普通の人が本気になった時の葛藤みたいなものが、その中核にはある。 そして、さくら荘に引…

小さな火種が大きな戦火へ

「魔族」対「六賢人」という分かりやすい構図から、「魔人の弟子&楽人」対「聖人&工人」という六賢人内部の対立に変化してくることで、どちらが正義でどちらが悪というような二元論ではなく、単なる利害対立の様相を呈してきた。その対立の背景には、数百…

伝染していく涼子の奮闘

8割がアメリカ編。涼子がこれまでに学んできたことをアメリカで実践しながら、アメリカとの文化の違いに戸惑いつつも、お客さまの信頼を得ていく。そして、涼子のいない日本でも、少し変化が起きていた。 日本で起きる事件は最近の傾向どおりビジネス教訓も…

書物が人を躍らせる

このシリーズは作者の他の作品とは少し毛色が違うのだけれど、相変わらず面白い。今回は近現代史の歴史的事実を下敷きにして、書物狩人<ル・シャスール>の仕事を描いている。近現代史なので、現在進行中の歴史もあれば、第二次世界大戦にまつわる歴史もあ…

自分で追い詰めていく感覚

今回もまた一人こゆいキャラクターが加わった。 それはともかく、島田八段のタイトル戦。地元の期待を背負って子どもの頃から研鑽を積み、将棋以外の色んなものを取りこぼしながら、ようやく手に入れた挑戦者の権利。様々な想いをこめて渾身の一手を指すのだ…

リアルあってこそのバーチャルという印象

アインクラッドの緊迫感が凄まじかったので、アルヴヘイムは何か達成感が足りない気がしてしまう。短期決戦の性格上、裏技的にショートカットする展開は仕方ないとして、最終決着がああいう感じでついてしまうのはいかがなものかと思わなくもない。期待して…

異星人との対話

高校生ネゴシエーター高須賀洋介がエイリアンと人質解放交渉をするという、色々な意味であり得ない設定なので、ちょっと眉をひそめて読み始めたのだが、徐々に面白くなってきた。交渉術を中心とするサスペンス展開と思って読むよりも、自分自身の後悔とそこ…

仮想世界で頑張る理由

バス事故で行方不明になった妹がMMORPG内にいるという噂を聞いた如月優馬は、そのゲーム"Walpurgis Nights"のプレイヤーとなる。ログイン直後の彼の前に現れたのは、ラスボスであるはずの三人の魔女であり、その一人は彼の妹にそっくりだった。しかし…

共感できるし笑える

ただトイレに行くだけとか、メル友におけるドキドキ感と勘違いとか、あるあるネタみたいな普通の出来事を物語に仕立て上げているところが共感できるし笑える。 さんざん笑わせたり突っ込ませたりしておいて、最後は真剣になって緊迫感あるまま次巻に続く。 b…

真剣だけど面白い

紳士組の紳士ウィルバーとリリエンタールのやり取りがほのぼのおもしろい。二人はこれ以上ないくらい真剣なんだけれど、はたから見ていると突っ込みどころが満載。相変わらず、組織は悪の組織っぽくない。 そして、てつこがどうしていつもおうちにいるのかが…

得体の知れないものを巡り踊る面々

ユニコーン・ガンダムは地球連邦のネェル・アーガマに鹵獲され、気を失ったバナージ・リンクスは、父母との思い出を夢で見ていた。カーディアス・ビストが世を去る前に明らかにされた二人の関係、ユニコーンがバナージに託された理由。目を覚ましたバナージ…

反転攻勢のきっかけ

第一から第三の「慶長の封印」を守護する花開院の陰陽師である秋房、雅次、波戸が羽衣狐一党に撃破され、ゆらや竜二、魔魅流が守護の前線に加わる。そして、魑魅魍魎あふれる街となった京都には、清十字団のメンバーたちも到着する。 一方、奴良リクオを筆頭…

凄みを増す物語

桂木に察知されないよう、御木本の外堀を埋めていく黒崎は、引導を渡すために上海へと飛ぶ。ただしそれは、これまでとは異なり、自らの命を賭けた騙しあいだ。 いつもとは違う黒崎の話し方や、ポーカーフェイスが崩れた桂木、追い込まれていく御木本の表情の…

意図しない戦火の広がり

地球連邦政府を揺るがすと言われる『ラプラスの箱』が、ネオ・ジオンの残党を率いるフル・フロンタルの手に渡ることを阻止するため、オードリー・バーンと名乗る少女は単身でインダストリアル7へ潜入する。墜落死する寸前のオードリーを救ったバナージ・リ…

物理である必要性はないかも

物理を学ぶ大学生、大倉耕介は指導教官から一人の少女を世話するバイトを斡旋される。彼女の名前は咲耶といい、精霊を介して魔法を使う魔法使いだ。 昔の出来事から感情表現が表に出なくなってしまっている耕介だが、他人にやさしく、よく人を気遣う。一方、…

自立前の悩ましい時期

ADからUCへ。約一世紀前に成立した地球連邦政府の首相官邸、軌道上に浮かぶ「ラプラス」において催された人類史に残る改暦セレモニーは、テロにより粉砕される。改暦セレモニーの華やかさとは裏腹に、人口増加問題の解決手段として計画されたコロニーへ…

遺体ブローカーの世界

男に騙され裏切られヤクザに売り飛ばされ、美咲は車に飛び込んで死のうとする。その車に乗っていたのが遺体ブローカーの黒木と正塚で、事故車の弁済をするために仕事の手伝いをさせられることになる。売り飛ばされた先のヤクザからは逃げられたけれど、別の…