2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧
給与明細をベースにして、そこに書かれている金額がどのような根拠に基づいて決まっているのかを解説した本。これを読むと、給与収入から給与所得を求めて所得税額などを再計算することもまあ可能だろう。ただし、社会保険料は元々のルールが不明瞭なので算…
高校の教科書に載っていた「山月記」が中島敦との初めての出会いでした。故郷の俊英と称えられたのも過去の話。科挙に失敗し、かつてはボンクラと蔑んだ人々にあごで使われる日々に絶望してしまう。理想と現実のギャップにより生じる葛藤の描写や、文学作品…
ベトナムを舞台に、日本国特命全権大使倉木和也と公邸料理人大沢公を主人公として、会食外交の様を描いた作品。後半からはそれぞれの弟子っぽい役回りの人たちが登場したり、無任所大使として国内で活躍したりもする。 新鮮な材料がふんだんにあるとはいえな…
桜坂洋氏、お久しぶりの新作。なので、ちょっとストーリーを振り返ってみる。 何のとりえもないと思っている森下こよみが魔法学校のチラシを見つけ、自分を買えるために入学してみようと思い立つ。向かった先の洋館には、姉原美鎖というお姉さんと弟の聡史郎…
数年前は、直木賞作家である桜庭一樹氏と一緒に紹介されることも多かった桜坂洋氏。もともと筆が遅いタイプなのかもしれないが、最近はあまり作品が出版されないこともあり、あまり表に出てこない印象がある。この作品は同氏の初期作品であり、代表作である…
某国立大学助教授(発表当時)である森博嗣氏の第一作。彼の作品を通じてのキーパーソンである、真賀田四季が初登場する作品でもあります。 孤島にある外界と隔絶した研究所の中で、隔離されて生活をしている天才博士、真賀田四季。彼女は14歳の時に両親を殺…