2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

一方的な要求と対等の覚悟

良守の極限無想が遂に完成。しかし、ほぼ同時にまじないの歯車も回りだす。人質にとられた街を無事に守りきることが出来るか? 正守と夢路の対峙もクライマックスに。新しい裏会を作るため、夢路の協力を求める正守に対し、夢路は、信頼の証として絶界を解く…

過去と現在を根拠にした、恐ろしくも可愛らしい争い

貴族の屋敷に本を仕入れに行った帰り道に、ジグウォルと『万巻の書』レジィナは、二人の刺客に襲われる。襲ってきたのは、かつてジグウォルが学んだ星導師の下にいた、ソコートとデルミッシュ。 聖堂からの依頼だというその襲撃を振り切って落ち着いたと思っ…

路線復帰

しばらく過去編が続いて重い部分もあったけれど、今回はそれ以前の、時々真面目なギャグ路線に復帰した感がある。やっぱり、クスッと笑えるお話が続いた方が単純に面白い。 しかし、完全に以前のように戻ったわけではなくて、スケット団三人の背景が描き込ま…

いつか続きは描かれるのだろうか

赤鳳を操りカルラを撃退することに成功したアカツキは、一躍前線基地のヒーローとなる。アカツキ自身も強敵を下して自信を深めるのだが、父であるアサヒは彼には足りないものがあるといい、厳しい訓練を課す。 そんな時、手違いにより実弾が積まれていない練…

直接対決とその周辺

東条との対決が始まり、石矢魔高校編のクライマックスが近づくとともに、魔界の関係者もやってきたりして、次への展開の布石が着々と打たれている。 一度は敗れ去ったメンバーがしれっと仲間ヅラして出てきたりするのは、雑魚キャラのお約束っぽい。でも、そ…

ストーリー性も秘めたコメディ

両親から送られてきた弟は、しゃべる犬だった。リリエンタールと名乗る犬と共に帰るてつこと兄は、バスの中で変なサングラスの黒服集団に襲われる。その時、リリエンタールの体が光ったかと思うと、バスは何故か海の中にあった。 人の心に反応して世界の一部…

神様に振り回される人間の事情

「神権」の提唱者である嵐ノ宮家のお嬢様、真曜とその執事続木が起こした神様の誘拐事件。嵐ノ宮家が神権に反したとあっては反神権団体の格好の的になってしまう。こっそりと事件の解決を命じられた人永は、真曜お嬢様の家庭教師として嵐ノ宮家に潜入する。…

残された世界の住人達

東澱久既雄の寝所に侵入した少女、舟曳沙遊里は、ペイパーカットの秘密と引き換えに、舟曳尚悠紀の残した未完成映画の調査協力を願い出る。東澱三兄妹の次兄である早見任敦に預けられた沙遊里は、伊佐俊一と共に、撮影候補地だった場所を巡るのだが、それを…

縁の下ならぬ足のもと

紳士靴編ということで、足もとの常識・非常識が今回のテーマになっている。 しかし、テーマを変えたからまるで違うストーリーになるかというと、そういうわけではなく、これまでと注目するポイントを変えただけという感じのものになっている。これまでも当然…

異常者たちの世界

性善説に基づいて人を正しき道に引き戻そうという黒神めだかと、性悪説に基づいて人をルールで縛り逸脱しないようにさせようという雲仙冥利の直接対決。常識外の戦闘力による対決は、めだかの隠された本性を暴きだす。 そして普通の学園生活から抜け出し、異…

ぬらりひょんの本質

ぬらりひょんに遠野へと叩き込まれたリクオは、イタクたち遠野妖怪の指導により、妖怪の妖怪たる所以を教えられ、自らの妖怪としての本質を考えさせられる。その修行の最中、京妖怪の一人が遠野を訪れる。 一方、羽衣狐の復活により、らせんの結界を次々と破…

商人であるがゆえに

ヨイツまでの地図を手に入れられることになり、その準備のために訪れたレノスで、ロレンスとホロは、古い伝承を調べに行った村で出会ったエルサと再会する。 そのエルサの道連れである書籍商のル・ロワから、鉱山技術に関する禁書買い付けの話を持ちかけられ…

メイドさまは偉いのです

幼少の頃からメイドオタクとしての王道を歩んできた五秋陣がいつものようにメイド喫茶経由で帰宅すると、家の中には金髪美少女メイドさまがいた。彼のことをご主人と呼ぶ彼女に、思春期にふさわしき妄想にふける五秋陣だが、そこには誤算がいくつかあった。 …

世界を変える一枚の絵

思想の多様化が対立を生み戦争を起こす。ゆえに争いの元となる思想を、そしてそれを表現する芸術を規制すべし。このような理念の下に世界政府が制定したプロパガンダ撤廃令により、過去の偉大な芸術家が生み出した音楽や絵画のほとんどが、人々の目に触れる…

メイジがおこす明治維新

明治維新前夜の日本。産業革命を魔法革命に、近代兵器を魔法に変えたような世界。 父の汚名を雪ぎお家再興を目指して勉学にいそしむ若き俊英、久世伊織は、松江藩の執政神藤治部少輔の依頼を受け、魔導書の翻訳に赴くことになる。そこで出会うのは、日本の魔…

一瞬一瞬を大切に

他校との合宿のために出発する美星先生、昴、葵の引率陣と慧心学園女バスのメンバーたちだが、美星先生が虫垂炎で緊急入院という事態になり、出だしからつまずいてしまう。その上、ようやく到着した合宿先では全く歓迎されていないようで、案内された宿舎は…

光の大きさが重要なわけじゃない

活動領域が主に地球外のために、これまでほとんど活躍の様子が描かれることのなかった星弓七美が今回の主役。 "超越"と称し、圧倒的な力と自分を殺してまでの立ち回りで、地球を護ってきた彼女だが、惑星探査先で拾った少女を保護するため、これまでの自分に…

見えてくる次のステージ

前巻のラストまでに盛り上げるだけ盛り上げたエピソードを、きっちり仕上げるのが今回のストーリーと言えるだろう。あとがきにもあるように、読者にエピソードの終わりを悟らせないという意味では、前巻の仕掛けは成功したのかもしれないが、おかげで本巻は…

回想録の様な、序章の様な

夏目智春と水無神操緒がみんなの前から姿を消したあと、智春の義妹の苑宮和葉が洛芦和高校に入学してくるところから話は始まる。智春たちの現在の状況と同時に、和葉が学校で智春を知る人々と出会う短編と、彼らと智春たちとの思い出が語られる短編が、ミル…

ひとつひとつは妥当でも、つなげると不適当

2007年末から翌年に、中高校の歴史研究部員向けに実施された集中講義の講義録。日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、満州事変・日中戦争、第二次世界大戦と、明治維新以降になぜ戦争が立て続けに起きたのかという問いに対して、日本の安全保障政策、他国の…

頑張らなきゃなれない、頑張ったからといってなれる保証はない

他人がまねできないような才能を持つ少女たちと、あまりの才能の差に絶望し傷つきながらも、その側から離れることはできずにいる少年たち、そんな彼らが悩みながらも前に進んでいこうとする物語…という背景があると思うのだけれど、表面的には自分でパンツも…

打算でも計算でもなく、ただまっしぐら

イトカ島にある私立イトカ島学園高校には、何か問題をおこすなどして本土の高校には通えなくなった生徒たちが流れ着く。褐葉貴人もそんな一人。中学時代に、覆面少女歌手クドリャフカに電波な内容のファンレターを大量に送りつけ、それを批判した彼女が干さ…

再会から動き出す物語

綾崎ハヤテと天王洲アテナの再会から物語の転機は訪れる。これまでなぜ気づかなかったというほど近くにいた二人が、日本から遠く離れた地で10年ぶりの再会。 もう22巻なんだけれど、物語中ではそれほど時間は経過していないのだよね。 bk1 amazon 畑健二郎作…

人生の転機

優飛と翔太、それぞれのシングルス準決勝戦を前にして、メンタルを揺るがすトラブルが発生。どんな状況でも、格上の相手でも常に勝つために、トラブルすらもやる気に変えて突き進んでいく。今回の表紙の絵と内容はぴったりの感じ。 そして、本編からスピンオ…

夏休みに始まる非日常体験

夏休みで浮かれる桂馬の前に、幼いころに近所に住んでいた少女天理が訪れる。彼女に取り付いている駆け魂は、これまでと違いはっきりとした自我があり、自らの名をディアナと名乗る。彼女が語る話は、これまで桂馬が把握していた"設定"とは少し違うもので…。…

仲間を見つける修行

ヴァン・ブルーを任されて1ヶ月が過ぎた樹カナは、陣のアドバイスもあり、料理のサービスも開始することになる。祥という若手の料理人を雇い、順調に営業を続けていた矢先、カナが始めたお客さまアンケートをきっかけとして、その和が崩れてしまう。 これま…

避暑地の出来事

雪道、瑛子、天音、シロコの四人は瑛子の別荘を訪れる。部屋割も済んで自室に引き上げた雪道の目の前には、またしても少女が寝ていた。自動人形である彼女にコッペリアと名付けた雪道は、成り行きから、彼女に恋というものを教えることになる。 雪道の一挙手…

みんなが犯した過ちはみんなの手で正す

主要キャラがほとんど退場した状態で、どうやって物語を紡ぐのかと思いましたが、いくつかの魔法権利を持ち出してくることで、壮絶なことになりました。ちょっと何でもアリの展開過ぎる気もしますが、これまではバッサリいく感じだったので、バランスが取れ…