頑張らなきゃなれない、頑張ったからといってなれる保証はない

 他人がまねできないような才能を持つ少女たちと、あまりの才能の差に絶望し傷つきながらも、その側から離れることはできずにいる少年たち、そんな彼らが悩みながらも前に進んでいこうとする物語…という背景があると思うのだけれど、表面的には自分でパンツもはけない少女とそれをお世話する少年の物語という感じになっている。
 無邪気な少女と、お人よしの少年、そんな少年に思いを寄せていそうな少女がいるんだけれど、ほとんどまともに取り上げてもらえずかわいそうな感じといい、前作の要素を踏襲した雰囲気がある。色々と校外でのイベントがあった様なのに、その描写は全てカットで、ほとんど寮と学校の描写しかないのも特徴的だと思う。

   bk1

   
   amazon

   

鴨志田一作品の書評