向かい合う、立ち向かう

 一巻に比べればハチャメチャさの度合いは下がり、さくら荘の人々の活躍とか悩みを知った上での空太の行動が中心になっている。彼は他の人に比べれば普通の人なので、普通の人が本気になった時の葛藤みたいなものが、その中核にはある。
 そして、さくら荘に引っ越してくる青山七海も、どちらかというと空太側の人間だろう。魅かれているけれどその間には才能という乗り越えがたい谷が存在するましろと、おそらくは自分と同じ立場で生きていける七海という二つの選択肢。その間で空太は揺れ動いちゃったりするのだろうか?

   bk1

   
   amazon

   

鴨志田一作品の書評