一般人のお友達作り

 レティシアとヴァンツァーのそれぞれを主役としたお話。リィたちはほとんど登場しない。ただし、物語を成立させる上で、ルウは非常に重要な役割を果たしている。
 レティシアのお話は、「ファロットの美意識」の続編的な物語で、当時レティシアに見逃されたニコラが、自分の父親に関する脅迫事件でレティシアに助けを求めてくるというもの。
 ヴァンツァーのお話は、たまたま通りでぶつかった盲目の美少女と友達になるうち、彼女に関する過去の事件に巻き込まれていくというもの。

 普通なら一般人には関わらない彼らが、それぞれの理由により、彼らを助けるような働きをする。その理由がそれぞれの性格にあわせたもので、いかにも彼ららしい。
 いつもは超人サイドで活躍する彼らだけれど、今回は一般人の立場に立ってその力を振るうところが少し違う。リィに言われたからではなく、彼ら自身の判断で一般人に関わるところも結構珍しいと思う。

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茅田砂胡作品の書評