似たもの同士のふたり

 四天竜の行方を調べるために学術都市に向かうアンジュとレックス、そしてトモエの前に現れたのは、レックスの姉のレムリアだった。学術都市の要職を占める彼女は、弟子でありレックスの幼なじみでもあるウェルチとの勝負をアンジュに提案する。
 ウェルチの言動にイラついたこともあり、その勝負を受けたアンジュだったが、ウェルチと触れあううちに、自分との共通点に気付かされていく。そんな時、二人の前に現れたのは、敵国の要人ソーマと、その従者でトモエとそっくりの容姿のヒナギクだった。そして、彼らの作った魔物との戦いに巻き込まれていく。

 前巻は魔王の娘がラスボスだったけれど、今回の敵は人間。魔物という明らかな敵がいながらも、国同士で対立しているところが人間らしい。
 アンジュたちの旅に、敵国の人間やトモエの謎も絡んで来て、物語は広がりを見せつつある。

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志村一矢作品の書評