反撃の狼煙が上がる

 霧間凪の母親の代から準備した策略により、氷の魔女アルケスティスは炎の魔女ヴァルプルギスを封印することに成功した。これにより傷を負った凪は、九連内朱巳の助けも受けながら、ビートたちの手によって救出される。
 凪を助けるために統和機構の情報を利用しようとする織機綺だが、逆に彼女を利用しようとする思惑が絡まり、彼女の意思に反して事態は進行する。
 封印されたはずの炎の魔女の、未来の可能性を利用した逆転の一手が、氷の魔女の予測を上回り、状況を一変させる。そんな魔女たちに対して、霧間凪は自分の意思を貫き通すことが出来るのか。

 奇蹟使いとか、まだ存在しない概念を引っ張って来るような無茶苦茶な魔女たちの力に翻弄されているかに思えた霧間凪だが、密かに逆転の策を考えていたことが分かる。ここで上げられるのは反撃の狼煙。
 カレイドスコープなども登場し、統和機構の行方も含めて、各キャラクターたちの今後の行動が気になる。

   bk1

   
   amazon

   

上遠野浩平作品の書評