首無と毛倡妓

 土蜘蛛に完敗し、つららを人質に取られてしまったリクオの前に、総大将がもっとも信頼する人物が現れ、彼を導こうとする。
 一方、主を失った百鬼夜行はバラバラになる寸前。守るべきものを守れなかった自責の念に捕われた首無は、百鬼夜行を離れ、一人で京妖怪に戦いを挑む。それを追いかける毛倡妓、そして明かされる彼らの過去。

 対象がパワーアップ修行中の間、これまで一歩控えているポジションにいた首無や毛倡妓がメインをはる。番外編も含め、江戸時代の彼らの姿が描かれていて、いつもとは違うしっとりとした雰囲気になっている気がする。ちょっと大人っぽいというか。
 パワーアップしたリクオが活躍するのは次巻になりそう。

 番外編では、ぬらりひょんと珱姫の新婚時代の姿が、表紙ではすっかり影を潜めた家長カナの読モデビューが描かれている。

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椎橋寛作品の書評