携帯探偵の登場?

 何もしてないのにその場にいるだけで濡れ衣を着せられてしまうという変な体質を持っている山岡迅朗は、入学早々、美術部の女子生徒を石膏像で殴ったという濡れ衣を着せられてしまう。そんな彼を哀れに思った友人の円城寺佳織は、どんな真実も暴く名探偵が所属するという探偵同好会を紹介される。
 向かった部室にいたのはクラスメイトの栗原玖梨胡で、古びた携帯電話を渡される。件の名探偵は、携帯電話でしか連絡の取れない探偵だというのだ。そんなこんなで、迅朗の濡れ衣を晴らすための捜査が始まる。

 オムニバス形式の短編2本立てになっていて、一応フェアなミステリーを目指して構成されている。だけど、登場人物たちは高校生なのに、なんだか小学生みたいな甘ったるいしゃべり方をして、自分としては全くわけが分からなかった。一体どの世代をターゲットに書かれている小説なのかは疑問に思う。
 次巻の予定はあるみたいで、探偵部の全国大会を目指すらしいです。

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似鳥航一作品の書評