確執の始まりの物語

 墨村良守の前に現れた男の意外な正体が明らかになる。間流や烏森とも縁の深い、その正体とは?一方、正守は裏会総帥の力の秘密に迫るため、恐るべき力を誇ったあの存在を復活させようとする。
 雪村時音が臨む修業と、彼女に課せられたお役目の秘密や、カケルの口から裏会総帥逢海日永・月永兄弟の確執の始まりの物語が明らかとなる。そして、この動きの全体をコントロールしようとする男の狙いとは…?

 これまで登場してきた強力な異能の持ち主を巻き込みながら、裏会襲撃事件をからめつつ、烏森完全封印に向けた動きが次第に明らかとなっていきます。登場人物たちがそれぞれの葛藤や目的を抱えながら、生き生きと動いていて面白いと思います。

   bk1

   
   amazon

   

田辺イエロウ作品の書評