洗練され安定しはじめる力

 瑞沢高校対北央学園の決勝戦。大将の綾瀬千早は、敵方の大将・甘糟に対して、若宮詩暢の強みである正確さを模した技で挑むが一歩及ばない。後半になり、周防久志と同じ感じの良さで対抗するが、チーム間の勝負は接戦状態になってしまう。

 今回は「団体戦個人戦」という原田先生の言葉の、個人戦の面を強く押し出しすぎてしまった。しかしその後悔も、母親の後押しによって脱し、舞台は全国、近江神宮へ。
 感じの良さだけで飛び出していた荒ぶる力だった千早から、正確さと感じの良さを突き詰めて身につけようとする、正しい力を備えた千早に成長することができるか?綿谷新や若宮詩暢との再会の舞台で、どんな勝負を繰り広げるのだろう?

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末次由紀作品の書評