ハヤカワ文庫

復讐劇の果てに辿り着く希望の未来

ガリヴァー・フォイルは、遭難した宇宙船ノーマッドでただ一人生き残った。漂流から6ヶ月目、ようやく付近を航行した宇宙船ヴォーガに救難信号を送るものの、ヴォーガはそれに気づきながら反転して去ってしまう。そしてその絶望は、無学で粗野で気力もないフ…

現代にも通じる物事の本質

古典的名作にいまさらボクごときが何かを書くのも面映い気もするが、やはり自分のためにも書いておきたい。 焚書官のガイ・モンターグは、二人の女性によって人生を変えられる。一人は近所に住んでいる17歳の少女、クラリス・マックルランだ。自分の聞きたい…

同じ亜種でありながらも違う境遇

2巻の出来事から約300年後のこと。 小惑星帯に成立した国家の一つであるノイジーラント大主教国の主教の一人であり、強襲砲艦エスレル艦長でもあるサー・アダムス・アウレーリアは、海賊討伐任務の捜査の一環として救世群の居留地である小惑星に向かう。…

戦争経済が成立した世界

同名ゲームのノベライズであり、単体で読めるSF小説となるように書かれている。このため、世界観や背景の説明も加えられており、ゲームをやったことのない読者(ボクの様な)に親切な設計になっていて、おおよその事情は理解できるのだけれど、やはり色々…

何をもって人は人たり得るか

以前から購入リストに入っていたのだがなかなか見つからず、復刊されてはじめて絶版になっていたことを知る。日々数多くの本が出版されるのは良いことだけれど、簡単に絶版になるのは困りもの。こういうことが頻発するようになると、グーグルのやっているこ…