生かす命、生かされる命。殺すもの、殺されるもの。

 天樹真昼とサクラにより全てのシティの住民に知らされた、マザーコアの秘密。その影響により市民の間に不協和音が聞こえ始めた頃、賢人会議は次の一手を打つべく、ニューデリーに向かう。
 その情報を聞きつけたモスクワとマサチューセッツは、イルとクレアをそれぞれ派遣する。また、姉と兄を必死に探す天樹錬とフィア、その依頼を受けたヘイズもニューデリーに向かっていた。

 魔法士の人権を護り、魔法士のマザーコアへの徴発を否定してきたニューデリーの執政官アニル。その信念を翻し、突然マザーコアの交換を進めようとする理由は何なのか。これまで登場してきた魔法士たちが、出会い始めます。
 家族を護るとか、作られた魔法士を護るとか、多くの人間を護るとか、それぞれ異なる考え方の彼らの出会いは、果たして何を生み出すのか、あるいは壊すのか。

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三枝零一作品の書評