それぞれの思惑が絡み合う戦場

 蒼橋義勇軍と紅天星系軍の初回攻防戦と、その結果生じた事故による被害を収拾する作業が今回のメイン。ただ、その混乱に乗じる形で、紅天星系軍の工作が進行する。蒼橋vs.紅天という基本的な構図の中に、紅天内部での政治対立、あるいは現場レベルでの蒼橋と紅天の作業協力などが加わり、単純なドンパチよりも地味だけれど必要な作業が描かれているという感じがする。
 次巻はどうやら派手なドンパチになりそうな情勢になってきた。今回はサポートに回ることが多かった東銀河連邦宇宙軍も厳しい立場に立たされ、事態は良くない方向に動きそう。

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鷹見一幸作品の書評