ただ一人決断する者、誰かに背中を押してもらう者

 ページが進んでも話がまとまりそうにないなあと思っていたら、次巻に続く。地下攻略に新展開があったり、真壁の周辺で人間関係に変動がありそうだったりするので、早く続きを出版して欲しいところ。
 相変わらず大勢の人物が登場し消えていくのだけれど、事態を動かすキーパーソンとして注目したいのは、マドンナこと野田双葉。彼女の私生活や価値観も興味深いけれど、ふらっと現れてはつぶやいて、正面衝突した立場を少し崩していく。素直にウンと言えない大人の立場みたいなものを取り払ってしまえるのは、彼女自身が固定観念に縛られていないせいなのだろうか?まあ、本当にいたら反発もいっぱい生みそうな気がするけど。
 短編として、真壁たちの体力テストのエピソードを収録。

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林亮介の書評