イレガウラの守ったもの

 世界一の魔法使いを目指す少年ジオは、三賢者の一人イレガウラ・レヒュタスの下で暮らしていた。ある日ジオは、イレガウラの管理する禁呪を狙って現れた賊を誤って招いてしまい、イレガウラを喪う。図らずも二つの禁呪を身に宿す存在となったジオは、数年後、世界一の魔法使いになるために、はじめて外の世界に踏み出すのだが…というお話。
 スクリーントーンが少なく線描が多いのだが、その線は細めで繊細な柔らかい印象を受ける。何というかデッサン画みたいにも見える。本誌掲載時に他作品と比較すると、その差異は顕著だ。

 物語はまだ始まったばかりで、色々と分からないことが多い。禁呪とは何なのか、他の魔法との違いは何か、タイトルにある黄金って何だろう、など数え上げるとキリがない。さて、晴れて魔法使いの資格を得たジオは何を見て何を知るのだろう?

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桐幡歩作品の書評