見えてくる次のステージ

 前巻のラストまでに盛り上げるだけ盛り上げたエピソードを、きっちり仕上げるのが今回のストーリーと言えるだろう。あとがきにもあるように、読者にエピソードの終わりを悟らせないという意味では、前巻の仕掛けは成功したのかもしれないが、おかげで本巻は、さらに盛り上げようがない状態になってしまっていた気がしないでもない。
 ただし、これまで登場したことのないバーストリンカーや、レギオンとは異なる組織のメンバーも少しだけ登場するので、今後の展開に期待を持たせる役割は果たしている。次に大きく飛ぶために、少しだけかがんだような印象の巻だった。

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川原礫作品の書評