中心の置き所

 カレーム・ドール国内予選決勝はあっさりと終了し、日本国内巡業の旅に戻るくるみとシェリ。到着した横手でB−1グランプリに出場することになる。横手やきそば八戸せんべい汁など、強豪ひしめく会場で、くるみとシェリの繰り出すB−1グルメとは?
 シェリの因縁話が出て来たことで、ことカレーム・ドールに限定しては、確実にくるみよりシェリの方の印象が強くなってしまった感じがする。このままだと、主役の座を乗っ取られてしまうぞ、くるみ!くるみの勝負にかける執念は、上っ面だけの軽いものに見えるときがあるからなぁ。

 この種の作品は、料理を中心に置くか、料理人を中心に置くかで、ぜんぜん違うものになる気がします。本作はどちらかというと料理が強い印象があるし、そっちの方向に持っていこうとしているのかな?

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西村ミツル作品の書評