「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」の間に

 危険な旅に出かける人と、その帰りを待つ人。生きて帰れるかわからないからあえて突き放すけれど、それでも絶対に帰ってくると信じているからあきらめることはできない。そんな想いを支える場所として、防具屋シャイニーテラスは今日も開店している。

 元貴族のアルフォンス名指しで来た、貴族令嬢エミリアを迎えに行く依頼。エミリアがいる町は、数日後には戦場になってしまう。ギリギリで救出は間に合う計算だったのだけれど、予想外の事態が発生し、アルフォンスとエミリアはピンチに陥る。
 彼らから遠く離れた場所で、ソラは、そしてエミリアに一目惚れした下級兵士のリックは、彼らのために何が出来るのか。

 「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」の間に紡がれる、優しさに満ちた物語。

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菱田愛日作品の書評