様々な世界観がカオスに混じりあう

 空獣が高空を支配する世界。彼らがもたらす被害を防ぎ、彼らを資源として利用するため、蒼穹園騎士団は空獣を狩る。鷹崎駆真は17歳の女性でありながら、近接戦闘で圧倒的な実力を誇る騎士の一人だ。そんな彼女が何よりも尊重するもの、それは国でも騎士の誇りでもなく、ただ一人の姪、在紗だ。

 解説でやたらとギャップを強調しているのでもっと堅い部分があるのかなと思ったけれど、ほとんど初めからテンション高くストーリーが繰り広げられる。
 在紗のシーンと駆真のシーンが交互に繰り返されながら、互いの出来事が微妙にリンクする。これが偶然でなければ、どちらかには世界にとって重要な人物がいることになるんだけどね。

 様々な世界観がカオスに混じりあうので、次の展開に向けての実験的手法という見方もできるかもしれない。

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橘公司作品の書評