富士見ファンタジア文庫

ライナ失踪

異形の化物にライナが連れ去られてしまう。フェリスは手掛かりを求め、キファを連れて、レムルス帝国と交戦中のローランド帝国王シオン・アスタールの下へ向かう。一方、ライナたちの出奔に気づいたヴォイス・フューレルは、そこにレムルスが絡んでいること…

互いの想いゆえに傷つく心

妹姫ロゼリーを取り込んだ悪魔キャンディッドに狙われる銀竜テオバルトは、共に狙われる女性アマポーラを護るため、思い出を失い彼女に他人を見る目で見られて傷つきながらも、必死に悪魔を倒し続ける。月神との契約を果たし、再び彼女の隣に戻るために。 一…

それぞれ違う目指すべき場所

幽幻種の培養について統政庁が隠す秘密を派遣するため、統政庁が本拠をかまえる浮遊島に出向くことになった巫女ユミィと随員の護衛を務めるシェルティスたちだったが、両者の会談は遅々として進まない。同行した錬護士筆頭イシュタルは、事態を打開するため…

それが夢では価値がない

佐藤光一が学校へ行くと、いつもとは違って周囲の人たちが変だった。浅野広美はドSどころか泣き虫になっているし、チダイはちょんまげ侍になっている。間宮薫は色々と大きくなっているし、桐咲兎乃は色々と控えめになっている。そして何より、アルルがいな…

桜野くりむのできるまで

次巻で最終巻ということもあり、卒業式に関するネタや、バレンタインネタが繰り広げられます。少し毛色が違ったところでは、藤堂リリシアと杉崎鍵の絡みなどもあります。 そして、これまであまり内面に踏み込んでこなかった桜野くりむがクローズアップされて…

碧水泉の楽しい生徒会生活

ドラマガ連載の短編3本と、書き下ろしのオムニバス掌編から構成されている。1巻から引き続き、生徒会メンバーの学園生活的な側面を重視しているのがこちらのシリーズの特徴なので、今回も天才俺様生徒会長の紅月光が、凡人の生徒会メンバーやクラスメイト…

在紗、増量中です

未来から17歳の鷹崎在紗がやって来た。いつもなら一人の在紗が今だけ2倍ということで、鷹崎駆真は大喜びの状況なのだが、未来の在紗が告げる事実は想像以上に深刻だ。なにせ、「ねえさまは今日死にます」なのだから。 駆真にかけられた弱体の呪。興奮したり…

守りたい世界の違い

墓守スカーと赤ちゃんのセリカを連れ、アイたちは死者の都オルタスの城を脱出する。世界を救うという夢を否定され、色々と学ばなければならないと自覚し始めたアイに、ユリーは学校へ行くことを勧める。 アイの父である人食い玩具も通っていたという話を聞き…

憧れの子と一緒の文化祭、でも。

自分を少し客観的に見られるようになり、中の上にランクアップした瀬木成道が次に挑むイベントは文化祭だ。自分が活躍する場面を増やすため執事喫茶を主張するものの、圧倒的な反対に会い、結局はクラスの出し物はメイド喫茶に落ち着く。ただし何故か成道も…

リサラのコンプレックスを刺激する死神登場

死神のリサラとキュールとの同居生活の嬉し恥ずかしイベントに一喜一憂している加賀良介の前に、新たな死神が現れる。それは、良介が大ファンだったグラビアアイドルのイリアだった。 実は死神だったイリアとリサラは、死神学校時代のライバルにして、リサラ…

聖堂の敵とみなされたジグウォル

聖堂内で焚書の妨害活動を開始したジグウォルは、破竹の快進撃を続けていた。ついに司祭ではなく司教も倒されるという事態に至り、3名の枢機卿は事態打開のための策を実行に移す。 その頃ジグウォルは、五賢七書の次なる一冊の手がかりを求めて、ソコートと…

後ろ向きな理由で突っ走る前向きさ

佐品直純はある目的を持ってサキュバスの召喚に臨む。結果現れたのは、ロセリーというサキュバス正統派の貴族だった。ところが貴族ゆえにその力は普通のサキュバスの数百倍というもので、普通の人間が彼女に触れれば数秒で死んでしまうという。 何とかロセリ…

オリジナル能力者の登場

佐藤光一の通う学校にも学園祭の季節が訪れる。初めて通う学校、そして初めての学園祭に、アルルは期待でいっぱい。しかし、オーロラという組織がシェードのメンバーたちを襲い、アルルに迫って来る。加えて、光一が間違えられた能力泥棒本人が彼の前に立ち…

革命前夜のクライマックス近し

前半はローランド帝国革命前夜のクライマックス間近の物語で、後半はドラマガ掲載の短編3本を収録している。 シオンを見下しているクラウたちが、今後どういう経過を経て今の関係になるのかが少し見もの。他にはフェリスがライナを変態色情狂と呼ぶ理由が分…

動き始める周辺

統政庁に出向くユミィの随員の護衛任務に応募しようとするシェルティスたちだが、応募要件は4名のチームであること。不足の一人をうめるため、華宮の推薦によってヴァイエルという青年を臨時メンバーとすることにする。しかしこのヴァイエルは、怠惰で実力も…

復讐心とそれを癒す心

父親である鬼の頭領を桃生という人間と犬猿雉に殺され、自身も捕えられた温羅は、人間を激しく憎んでいる。しかし、牢で生活するうち、自分の食べる分を減らし、邑のものから虐められても、温羅に食事を差し入れてくれた巫女の少女、梓には恩を感じていた。…

宗介に振り回されるかなめ

「南から来た男」:宗介が靴箱のラブレターを脅迫状と勘違いして… 「愛憎のプロパガンダ」:学校のトイレにかなめを中傷する落書きが… 「鋼鉄のサマー・イリュージョン」:海辺でかなめをナンパしたのは病弱な坊ちゃんで… 「恋人はスペシャリスト」:宗介に…

いつまでも古めかしくならない構図

初版は10年以上前だが、どうして戦う少年と少女という構図は古めかしくならないのだろう? 軍事組織ミスリルに属する軍曹・相良宗介は、普通の高校に転校し、秘密裏に千鳥かなめという少女を護衛する命令を受ける。ソ連が秘密裏に行っている人体実験と関連…

いつまでも古めかしくならない構図

初版は10年以上前だが、どうして戦う少年と少女という構図は古めかしくならないのだろう? 軍事組織ミスリルに属する軍曹・相良宗介は、普通の高校に転校し、秘密裏に千鳥かなめという少女を護衛する命令を受ける。ソ連が秘密裏に行っている人体実験と関連…

壮大な家族の物語

SF世界に飛んだり、「龍炎使いの牙」とクロスオーバーしたり、様々な世界を渡り歩いて得られた真実は、実はこれは家族の物語だったのだな、ということだった。 どんな魔法でも取り戻せないものはあるけれど、得た経験は失われることがないし、無くした代わ…

シンプルさゆえにこめられた熱さ

死神と人間の契約が当たり前になっている世界。死神は人間の死後に不要になった霊力をもらう代わりに、人間が生きている間のサポートをしてくれる。そんな世界で、エロ介と呼ばれる加賀良介は、学校帰りの道で、雨に濡れる少女に傘を差し出す。 色々あって家…

素直に応援しにくい

自分には特別な力があると言い張って、髪を銀色にし、蒼緋のカラーコンタクトでオッドアイを演出し、意味深な言動をして、そのイタさを幼なじみ少女に罵倒される高校二年生、佐藤光一は、同じクラスのちびっ娘、間宮薫の尾行中に、敵に襲われる不思議なお姫…

次巻への引きもスゴイ

突然登場した在紗の母、冬香。女王の血筋に秘められた力のため、自ら身を引かざるを得なかった彼女は、今度は在紗に選択を迫る。そんな時、彼女を溺愛する駆真は何をしているかというと、何故か魔法少女になっていた! 表紙を見てもあらすじを読んでも内容の…

別視点から見た関係

いつもと違う人の視点でみんなの関係を見てみましょう、という風になっている。そうすることで、基本的に物事を今のままに止めたい杉崎の思考から外れ、結末が定かではない領域に踏み込んでいく。でも、杉崎が気付かなかっただけで、いつもそうだったと見る…

面白さが封じられた感じ

準備不足のまま、いきなりパラセンダル枢機卿に襲撃を仕掛けたジグウォルは、あっという間に返り討ちにあい、地下牢に監禁される。彼を助けるために、レジィナはティベリアやラフィに助力を求めつつ、聖堂に向かう。 彼らの前に立ちはだかる、ジグウォルやリ…

黒幕の裏には真の黒幕が!

冒頭、フェリスがイジられて可愛らしいことになってる!しかもいつもの照れ隠しが効かない。 流されっぱなしのライナも、リューラに会い、キファの告白を聞き、フェリスの態度を見て、色々と思うところはあったようで、積極的に動こうとする。 しかし、珍し…

まさにモラトリアム

将来の夢のために街を出ていく友人を見送るキリエ。その胸に去来するのは、自分は何者になるのか、という疑問。鍵以外のことに興味を持てるようになったからこそ抱く自分への問いではあるが、そんな想いを抱きながら、今日も彼は監獄砦へ行く。 そんな彼の町…

行動範囲が狭いけど

キリエはある一つのことにしか興味がない。それは鍵を開けること。17歳になった今は街中の鍵を開けつくしてしまい、彼が開けられない鍵はない。ただ一つ、彼の家にある不思議な小箱を除いては。 夏祭りの日、妹のミドリカに連れられて訪れたのは、町外れの…

ふざけた感じで始まりながら

在紗との生活を守るため、騎士団での合宿生活を忌避し除隊した鷹崎駆真。だが、無職では楽しい生活を守れるはずもなく、求職活動に励むことになる。事務員やメイドカフェのメイドさんを経て、ようやくたどり着いた就職先は、転職ともいうべき魔王さま。 レー…

女子高生になった

蒼穹園騎士団団長である少女、草薙音音の思いつきがきっかけで、女子高生になった鷹崎駆真をはじめとする、騎士団の精鋭たち。駆真は駆真で在紗の不審な行動の理由を探るのに好都合。 ところがこの状況を利用して、騎士団上層部には不穏な動きが生じていた。…