海洋のレイスハンターとの出会い

 大牟田の事務所のインターンとしてマレー半島へとやって来た篤志、栞、貞教の3名は、無事に陸上での採集を終え、三者三様の行動を取る。篤志大牟田について海洋での採集へ、栞は医師団のボランティアへ、そして貞教は父親の影を追う。
 同じ頃、付近の海上では、タンガニーカの悲劇の引き金を引いた企業のトップと、当時世界最高と呼ばれていた採集者の会談が行われていた。今後のレイスハンターのあり方を協議するために。そしてその裏では、適合者としての篤志を狙う計画が進められていた。

 変異種を追う舞台が陸上から海洋に変わる。海洋の採集者を目指す知り合いを作り、自らの未来に思いをはせる篤志の身近には、彼の身柄を狙う人々がいる。そして栞は、今泉学校の生徒だった医師との出会いがあった。
 今回はほのぼのパートの主担当だった菱緒と館森も近くにいるようなので、次巻では何かに関わってくるかも知れない。でも、本編で語られていないエピソードもいっぱいあるようなので、ぜひ短編で語ってほしいところ。

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白川敏行作品の書評