明かされる真実、生まれ変わるとき

 取り返しのつかない犠牲を払いながらも空族の侵攻を退け、癒しがたい悲しみから立ち直ろうとする学生たち。そんな中、戻ってこないクレアと偶然再会したカルエルは、自分たちの気持ちを自覚しながらも、衝撃の真実に気づく。
 すれ違ったままの二人。もう戻らないかつての日々。しかし、いま残ったものだけでも守り切ろうとカルエルが再び立ち上がった時、空族が大規模な侵攻を再開する。

 先の犠牲を顧みず、またしても学生が戦場に駆り出される。そういう意味で言うと、前巻の繰り返しに近い。ただ、最後の結末がちょっと違う。
 大きな決断を下したイスラ上層部に対して、生まれ変わったカルエルはどう動くのか。立場を変えて新たな革命のときに挑む。

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犬村小六作品の書評