渡されるバトン

 「完全なる世界」による旧オスティアにおける作戦が開始され、宮崎のどかの仲間の冒険者たちは消し去られてしまう。同じ頃、綾瀬夕映の仲間も同様の事態に陥っていた。

 フェイトとの絶望的な戦いの中でも、最後の最後まで足掻き続けるラカンは、一体何を思うのか。諦めることなく、我を忘れることもなく、できることを積み上げて後の希望を遺し、悔いを残さず去っていく。
 そして、全く攻撃的ではない自らのアーティファクトを駆使して、他の誰にも導けなかった可能性の光を示すのどか。古い世代と新しい世代が本当の意味で交代する瞬間が訪れた。

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赤松健作品の書評