とりあえずもてたい

 デシ子とは義兄妹としての関係を再確認した柏木だが、相変わらずの生活をつづけていた。そしてこんどは、夏という季節のせいもあって、女にもてたいと行動を開始する。
 手始めはふだん学校で会う女たち。講義で席がとなりになるいねむり女や、たばこ部屋で会う女などに節操なく告白して玉砕し、身近なところでは無理だと夜の街にくりだしてナンパを試みるが、なれないことなので失敗つづき。そんなときに、おんなたちをぞろぞろ引き連れたラジュという外国人風のナンパ師に出会う。
 明津、大塚と3人で彼に弟子入りを志願した柏木は、札幌の謎の研究所でマユリという研究者に紹介され、セクシー・フェロモンXというほれ薬を打つことに同意する。しばらくは何もないように思えたのだが、明津と大塚に予想外の異変が現れ、そして柏木にも大きな変化が現れる。

 神様を義妹にした柏木は、それでも現状の生活に満足できず、色々な過程をすっとばして、とにかく結果だけ手に入れようとする。しかし、そんなショートカットがそうそう上手くいくわけもなく、やっぱり大トラブルを巻き起こして、小樽と札幌を混乱の渦に巻き込んでしまうのだった。
 1巻よりは柏木のいいかげんぷりが少しはマシになっている気がします。

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おかもと(仮)の書評