のるかそるかの大博打

 コスプレイヤーの写真撮影サポートというニッチな市場をターゲットにしていた株式会社革命部は、東証二部上場の速水半導体工業を傘下に納め、1to1カスタマイズの衣料流通システム「おりおんクローズ」の立ち上げを企画し、衣料流通のメインストリームに乗り出していく。
 しかしそんな時、望ますに革命部のエースとなった折原沙織の父が経営する中堅広告代理店・銘広社が広域暴力団東丈会のフロント企業にひっかかり、倒産寸前の状況になってしまう。仲間を助けるため、羽月莉音はどう立ち向かうのか?

 1巻は会社立ち上げの話だったけれど、2巻では、革命を見据えて領土を探したり、軍事訓練を受けたり、裏社会と対立したり、そしてトップを取るために大企業と立ち向かったりする。
 莉音に祭り上げられた巳継は、史上最年少の上場企業の社長としてマスコミにもてはやされてしまい、その一挙手一投足が注目される始末。しかし、莉音の鉄拳制裁を恐れてということもあるが、仲間を守るために根性で踏ん張るのだ。

 そして株式会社革命部に訪れる絶体絶命の大ピンチ。ここを無事に乗り切れるのか、それとも社会的に抹殺されてしまうのか。そんな、剣も魔法もない、金融技術を駆使した戦いが繰り広げられる。

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至道流星作品の書評