やって来たのはどなたでしょうか

 小学生の頃から一人で小説を書きためてきた僕が、学科の飲み会に全裸で乱入してきたオレと出会ったことで、同級生で作家の甲斐抄子には才能がないから諦めろと罵られながらも、表舞台に出るために行動を開始する。
 というのが第一章で、幕間に選考会議の様子をはさみながら、章ごとに作家(志望)の物語が進行する。二章以降の詳細を書くとネタばれになる気がするので差し控えるが、最後まで読めば、オレが全裸で飲み会に来た理由と、一章の最後で甲斐抄子が何を叫んでのかは分かると思う。

 単純に面白いと言えるかは分からないが、まるで作者自身のことを書いたかのように感じさせるところが自伝的で小説的であるとは思う。

   bk1

   
   amazon

   

入間人間作品の書評